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2011年11月15日 (火)

「何があってもゼロからやり直そう」

Yaohan01

かつて国際流通企業・ヤオハングループを築き上げた和田一夫氏について次のような心温まるエピソードがあります。

昭和25年、和田一夫氏が大学に通っていた時のことです。父母は熱海にある八百屋「八百半」を営んでおり、大学生であった和田氏はその仕事を手伝っていました。

ある日、弟の入学式があって父母が店を空けることになり、両親は留守番役の和田氏に、「今日、火災保険に入る手続きをしておいてね」という用事を伝えて出かけました。

和田氏は、忙しさにかまけて、火災保険の加入のことをすっかり忘れていました。

偶然にもその日、熱海に大火事が起こりました。和田氏も遠くが火事になっていることは見えましたが、まさかここまで火が来ることはないだろう、と思って、そのまま仕事を続けていました。

しかし、火の勢いはますます増して熱海の街を飲み込んでいき、「八百半」もあっという間に燃え尽きてしまったのです。

和田氏は目の前に大火を見ながら何も手をつけておらず、父母が帰ってきた時には、店も物も全てが灰になってしまいました。

和田一家は帰る家も持つべき荷物もなく、その日は急遽、熱海の温泉旅館の一室を借りることになりました。

和田氏の父・良平氏は、その部屋で家族にこのように言ったそうです。「店が全部燃えてしまうようなことがなかったら、こうやって熱海の温泉にゆっくり入ることなんてなかっただろう。全部無くなってしまったから、荷物も多くなくて楽だな」

和田氏は、自分を責めることなく逆にポジティブに物事を捉えようとした父の優しい発言を聞いて、「何があってもゼロからやり直そう」と決意したといいます。

和田氏はその想いを常に持ち、ヤオハンという巨大企業を作り上げていったのです。

ヤオハングループはその後、倒産をしてしまいますが、和田氏はその後もこの話題を引き合いに出し、ゼロからやり直す大切さを説いています。

人はどのような厳しい状況でも自分であきらめない限り、どん底から這い上がることが出来ます。あきらめない限り、必ず道が開けるものです。

また、人は周囲の人間が大きな失敗をしてしまった時、それを怒ったり責任を追求したりしてしまいがちですが、和田氏のお父さんのように「そのおかげで、またやり直す機会ができたね」とポジティブに捉えて声をかけてあげる、そんな心配りができる優しい人になれたらいいですね。

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