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2006年5月28日 (日)

元満州開拓少年義勇兵オジーの底力

Umitosora26わが家には、二百坪ほどの畑があります。

北中城村の村道のすぐ側にあり、入手した時には村道より50センチメートルほど低い土地でした。

生い茂っていた木々をすべて切り倒し、根ごと掘り起こして小さな畑にしました。

その村道の舗装工事があった際、出てきた大量の土砂の一部をいただいて、道路側の50センチメートルの落差を埋めるべく畑に放り込みました。

ところがその土は野菜栽培には到底向かないやせ土です。

そこで父を筆頭に農地一等地化計画が実施に移されました。

なんと、ユンボを使うことなく、ショベルや鍬の手作業で、畑の土を再生させるというのです。

この無謀な発想にびっくりしました。

しかしながら、一度言い出したら後に引かないのが父の性分。

年老いた父だけで二百坪を耕させるわけにはいきません。

畑の一番下手に幅2メートル、深さ1メートル、長さ15メートルほどの溝を掘り、そこにトラック5、6台分のあの道路舗装工事から出た土砂を移し始めました。

溝が埋まると肥えた土を被せ、また別の溝を掘って例の土砂を移すわけです。

それを何回か繰り返して、すべてのやせ土を移した後、山のように盛り上がっている肥えて黒々とした土を、道路との落差50センチメートル部分を埋めるべく移動させます。これがまた半端ではない本当に大変な作業です。

しかしながら、父はほとんど休まず、黙々と働き続けます。

私たち若者の息が上がってもまだまだ黙々と穴を掘り、土を運び続けます。

最初は「オヤジはよくやるな~」の軽い驚きから次第に驚嘆に変わり、仕舞いには尊敬に変わっていきました。

二百坪の畑を1日で一等農地に変えたのです。

恐ろしいまでの働きぶりです。

翌日私はダウン、父はいつものように畑に出て、区画整理と種まきの準備です。

当時70歳を超え、大手術を終えてまだ間もないオジーのどこからそのような力が出てくるのかと本当に敬服しました。

元満州開拓少年義勇隊の一員であった父の恐ろしいほどの底力を思い知らされました。

大正生まれの断固実行の気概と勤勉さ、そして強靱な肉体と体力の前には全く歯が立ちません。

情けない当時30代、面目丸つぶれでした。

もう一度身体を鍛え直して出直しです。

「二百坪の 田んぼも畑も なんのその オジーの鍬で 一等農地」


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